青色申告とは
個人で、不動産所得、事業所得、又は山林所得を生ずべき業務を行う人が、所得税法の定めるところに従って一定の帳簿書類を備え付け、税務署長に所得税の青色申告承認申請書を提出して承認を受けた場合は、青色の所得税申告を提出することができます。(法143)
青色申告の要件とは
- 法定の帳簿書類を備え付けて取引を記録し、かつ保存すること。(法148-1)
- 税務署長に青色申告の承認の申請書を提出し、あらかじめ承認を受けること。(法144、146、147)
青色申告の備付帳簿とは
以下の中から、自分で記帳できそうな帳簿組織を選びます。
(1)正規に帳簿で記帳する者
年末に、1.貸借対照表と、2.損益計算書を作成することが出来るような正規の簿記(複式簿記)に基づく帳簿。
(但し、下記「簡易帳簿で記帳する者」によって記帳することも出来ます。)
(2)簡易帳簿で記帳する者
1.現金出納帳、2.経費帳、3.売掛帳、4.買掛帳、5.固定資産台帳。
その他業務内容により、6.債権債務等記入帳など業務内容により備え付けるべき帳簿は異なります。
小規模事業者の収入及び費用の帰属時期の特例(法67-2)の適用を受けることにつき承認を受けた者
(3)この特例の適用を受けることができる人は、前々年の不動産所得の金額及び事業所得の金額(青色専従者給与を控除する前の金額)の合計額が300万円以下の人です。備付帳簿帳簿は(2)の1と5。
青色申告特別控除について
青色申告特別控除制度の内容
(1)65万円の特別控除
不動産所得、又は事業所得を生ずべき事業を営む青色申告者で、これらの所得の金額に係る取引を正規の簿記に従って記帳している人はその記録に基づいて作成した貸借対照表を期限内提出の確定申告書に損益計算書とともに添付する場合には、これらの所得を通じて最高65万円を控除することができます。
(注)現金主義によることを選択している人、山林所得者、非事業規模の不動産所得者は控除を受けることは出来ません。
(2)10万円の特別控除
(1)の控除を受ける青色申告者以外の青色申告者は不動産所得、事業所得、山林所得を通じて最高10万円を控除することが出来ます。
正規の簿記の原則に従った記帳
正規の簿記の原則による記帳は、一般的には複式簿記による記帳をいいますが、標準簡易帳簿(現金出納帳・経費帳・売掛帳・買掛帳・固定資産台帳)では、正規の原則に従って記帳しているとはいえませんので、標準簡易帳簿の他に預金・手形・元入金・債権・債務についても継続的に記録することのできる帳簿を備え付けることが必要となります。
(注)5冊から6冊の帳簿を記帳することは、時間的にも労力は大変なものです。総勘定元帳による複式簿記をお勧めいたします。
青色申告の特典
| 根拠法律 | 特典項目 | 青色申告の場合 | 白色申告の場合 |
|---|---|---|---|
| 所得税法 | 専従者給与(法57-1) | 原則として全額必要経費に算入できます。 | 専従者1人当たり最高50万円(配偶者は86万円)を限度として控除が受けられます。 |
| 現金主義(法67-2) | 前々年分の不動産所得の金額及び事業所得の金額の合計額が300万円以下の人は現金主義によって所得計算ができます。 | 適用ありません。 | |
| 純損失の繰越控除(法70-1) | 翌年以降3年間繰越控除ができます。 | 変動所得又は被災事業用資産の損失に限って繰越控除ができます。 | |
| 純損失の繰戻還付(法140、141) | 前年分の所得に対する税金から還付が受けられます。 | 適用ありません。 | |
| 更正の制限(法155-1、156) | 帳簿調査に基づかない推計課税により更正を受けることがありません。 | 推計により更正を受けることがあります。 | |
| 更正の理由付記(法155-2) | 更正される場合には更正通知書にその更正の理由が付記されます。 | 更正の理由の付記は必要ありません。 | |
| 引当金(法52、54) | 貸倒引当金、退職給与引当金等の一定の引当額を必要経費に算入できます。 | 適用ありません。 | |
| 低価法(令99-1) | 棚卸資産の評価については低価法が認められます。 | 適用ありません。 | |
| 租税特別措置法 | 青色申告特別控除(措法25-2) | 所得を計算する際10万円又は45万円を限度に控除できます。 | 適用ありません。 |
| 減価償却費(措法10-2ほか) | 特定設備等の特別償却、中小企業者の機械等の特別償却費を必要経費に算入することができます。 | 適用ありません。 | |
| 準備金(措法20ほか) | 輸入製品国内市場開拓準備金などの準備金を必要経費に算入することができます。 | 適用ありません。 | |
| 所得税額の特別控除(措法10ほか) | 試験研究費の額が増加した場合や特定の設備を取得した場合には、所得税額の特別控除が適用されます。 | 適用ありません。 | |
| 国税通則法 | 不服の申し立て(通法75-4) | 更正があった場合に異議申立てか直接審査請求かを任意に選択することができます。 | 適用ありません。 |




